2/23 アリータ・バトルエンジェル
今日はアリータ・バトルエンジェルを鑑賞.
まずは簡単に映画の作品紹介を.
木城ゆきとによる日本のSF漫画「銃夢」の映画化を長年にわたり熱望していたジェームズ・キャメロンの脚本・製作により、ハリウッドで実写映画化したアクション大作!!
監督は「シン・シティ」「スパイキッズ」「キル・ビル」などを手がけたロバート・ロドリゲス.小さい頃スパイキッズを家族で見に行って興奮してたことをふと思い出した.ちゃんと映画を見るようになってから,キルビルなどに出会って,この監督を好きになりました.
主人公アリータ役は「メイズ・ランナー」のローサ・サラザールが務め,いずれもオスカー俳優であるクリストフ・ワルツ,ジェニファー・コネリー,マハーシャラ・アリが共演しています.
簡単なあらすじを.
舞台となるのは大戦によって宇宙に浮かぶユートピア,ザレムとゴミの山アイアンシティの二つに分断された世界です.
アイアンシティの医師イドはそのゴミの山から記憶を失ったサイボーグの頭を見つけアリータと名付け大切に育てます.
一方でアリータは自身の記憶がないことに苦しみながらも自身に戦闘能力が備わっていることに気づいていきます.
アイアンシティで暮らす青年ヒューゴに恋をしながら感情を持つようになるアリータ.
ヒューゴは分断された世界においてユートピアであるザレムに移住ことを夢とする青年です.
アリータは彼の夢に共感しながらも,世界の軍団に立ち向かうため,チャンピオンになったらザレムに行けるという危険なスポーツ「モーターボール」に挑戦するお話です.
アリータとヒューゴの恋愛ストーリー/ここではないどこかへいきたいという二人の想いを軸にアリータの成長(アイデンティティーを得ていく)などの話が展開していく青春物語と言えるでしょう.
ここからが映画の感想になります.
僕は原作や事前情報など一切入れずにこの作品を見にいきました.
映画が始まって一番最初に感じたのが,「目でか!!」でしたw主人公アリータの目がそれはそれは異様にでかいのです.誰もがえ?ってなると思います.あ,そうか.サイボーグだからそうだよね.人間じゃないもんという感覚から映画はスタートしていきました.
映画全体を通して素晴らしいと感じたのは,これぞジェームズキャメロンだと彷彿とさせる最新技術を駆使した映像と絶妙な加減で交わるアクションとロマンスです.映像の素晴らしさはここ最近見た映画の中でも秀でたものがありました.
それを最も感じたのがモーターボール!凄い疾走感と細かい描写に鳥肌が立ちました.この時レディプレイヤーワンのカーレースを思い出しました.これを映画館で見れるだけでも価値があると思います.
また,ジェームズキャメロン作品として,戦うヒロインをモチーフにしているという点では,ターミネーター,アバターなどとも通じるものがありました.
この映画から伝わるロドリゲス監督の良さと言えば,R指定ギリギリの人体(サイボーグ)破壊だと思います.映画見ていて目を背けたくなるような割とグロテスクなシーンが結構見受けられました.犬のシーンなんかは写ってはいませんでしたがちょっとやりすぎなのでは?と思ってしまいました.でもそれくらい派手だからこそアクションシーンは爽快で素晴らしいものでした.
本作では記憶を失ったアリータが,アイデンティティを取り戻し,成長していく過程の中で露骨に体も成長させています.
体の成長と言ってもサイボーグの体が変わるだけです.少女のボディから始まり,胸が強調された大人びた女性のボディ.そして最後には母になります.このようにアリータの成長をボディの変化と重ねることでうまく描写できていたと思います.
少女から大人そして母へと成長し,一人の戦う女性として生きる覚悟をするという素晴らしい現代版女性ヒーロー映画でした.
そして最も素晴らしいと思ったのが,時が進むにつれて,アリータがだんだん本物の1人の女性に見えてきたというところでした.ものを食べるシーンなんかは本当に人間なんじゃないかと,CGの進歩というものを肌で感じました.人間かCGか判断できないようになる日も遠くないかもしれませんね!!
ここまでは私が感じた良かったところです.
これから少し気になった点もお話できたらなぁと思います.
ここから下は多少ネタバレ含まれるのでまた見てない方は見ない方がいいかもです.
一番気になったのは終わり方です.物語の中でラスボスと思われる「ノヴァ」という名前が登場し,アリータはこやつを最後に倒すために今戦っているのか.と解釈して見ていました.しかし,最後はノヴァと出会うことすらなく映画は終わってしまいました.これは続編が出るということなのでしょうか.出ないとしたら,腑に落ちないというか,ストーリー的に残念という印象を受けてしまいます.原作がどうなっているのか気になるところですが,おそらく時間が足りなかったのではないかと推測しています.実写化あるあるですねw続編作ってくれたらいいなぁと思っています.
もう一つ気になった点も続編に期待という意味で上げておきます.この作品ではアリータ,ヒューゴ含め,下の世界の皆は,上の世界のザレムを目指しています.ただ,この作品を見ていると,下の世界の人はそれほど貧しそうだったり,辛そうだったりといった描写が見られません.また,ザレムがどんな世界かも一切描写されていませんでした.だから,僕の中ではどうしてザレムに行きたいのかよくわからないまま話が進んでいました.
ザレムが描写されなかったのは,想像に任せた方が,凄い場所っていうのをイメージさせれるからなのでしょうかね?それとも下の世界との差という意味でうまく作りきれなかったのかもしれません.下手に作るなら想像に任せた方がいいですもんね.
続編が出て,上の世界を見せてくれることを期待してます.
最後にヒューゴが追われながらザレムへと続く塔を登るシーンがあるのですが,その理由が全くわかりませんでした.わかる方いたら教えてくださいw
逃げるなら別の場所に逃げればいいのにって思ってました.
しかも,ザレムは一般人は絶対に登れない場所なのに,塔を登っても一切セキュリティーなどが反応しませんでした.
ノヴァが上の世界からその様子を見てスイッチを押してセキュリティなるものが作動するのですが,まじかよ.アナログかよwって思ってしまいました.セキュリティーガバガバやんwワンチャン普通に登れそうじゃね?なんて少し笑ってしまいました.
この辺り原作などどうなっているのか読んで見たいところです.
この他にも,医師のイドが戦うシーンで,武器がイドと全然マッチしていないところ(なんかいきなり「はい,どうぞ」って渡された感じ)や,酒場でサイボーグ達が集まっているシーンでせっかくいろんなキャラが登場して,丁寧に紹介しているのにその後一切出てこなかったところ(それぞれの活躍するシーンも見たかった)など,細かい気になるシーンは結構ありました.気になったどのシーンの理由も,時間が足りなかったんだろうなぁという印象を受けました.
やはり少し詰め込み過ぎてしまったのでしょうか.個人的には3部作品くらいに分けてもいいのでその辺の細かいところまで再現というか表現して欲しかった気がします.
とまぁ良かった点気になった点を述べましたがトータルとしては個人的に満足する映画でした!映画として素晴らしい大作だと思いました.是非多くの人に見てもらいたいと思います.
最後にこの映画の評点は,星3.4!!!!(続編への期待を込めて)
僕がわからなかった点や,見落としてた点,感想などコメントいただけると泣いて喜びます.